ルートヴィヒ2世の足跡を訪ねました
- tomokomorimoto6
- 5 日前
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昨年出版した訳書『ルートヴィヒ2世の食卓』をきっかけに、ルートヴィヒ2世に興味を持ち、王が滞在したゆかりの場所を少しずつ訪ねています。
今年は9月末から10月はじめにかけて、オーストリア、チロル地方の小さな町フェルンシュタイン、ロイテ、ドイツに入ってリンダーホーフ城、シュタルンベルク湖のバラ島、そして予定外で立ち寄ったムルナウを訪ねました。
・フェルンシュタイン
小さくとてもきれいなフェルンシュタイン湖が山に囲まれたところで、湖のほとりにルートヴィヒ2世も滞在したことがあるホテルがあります。
ホテルのロビーには王の肖像画があり、ホテルのスタッフさんからは王に関する簡単な資料をいただけました。
・ロイテ
ルートヴィヒ2世がフェルンシュタインを訪ねた時に通ったと思われるルートを、バスでドイツへ向かう途中、ロイテで下車し少し町を見て回りました。
ロイテでは馬車の馬を換えたという記述があり、この町は馬場として栄えたのかもしれません。町の中や観光案内所には特にルートヴィヒ2世関連の情報などはありませんでした。
・リンダーホーフ城
リンダーホーフ城は、ノイシュヴァンシュタイン城、ヘレンキームゼー城、シャッヘンの城と共に、今年7月世界文化遺産に登録されました。
リンダーホーフ城にはルートヴィヒ2世が作らせた人口の洞窟があり、しばらく改修工事をしていました。世界遺産登録前に終了し、見学ができることになったので早速行ってきました。
城内や洞窟はガイドツアーでのみ見学ができ、どちらも内部の撮影は禁止です。ただ一緒に行った友人が、本の表紙になった魔法の食卓の前では絶対に記念写真を撮るべきだといい、ガイドさんに断ってくれました。
洞窟の中は、音楽が鳴り照明が変わると思わず条件反射的に動画撮影を始めてしまう参加者が多く、ガイドさんも何も言いませんでした。出てきてから少し話をすると、なんとこのガイドさん、かのフジコ・ヘミングさんにピアノを習ったことがあるとか。
城の敷地はかなり広く、庭園も見応えがありましたが、ルートヴィヒ2世がパリ万博で見て気に入って買い取ったモロッコ風のキオスクや、ユグドラシルの木を入れ、ワーグナーのオペラ「ワルキューレ」の世界を再現したフンディングの小屋、などがあるのでじっくり時間を取って訪問するのがいいでしょう。
そういえばお城の地下には厨房があり、外から窓越しに中を見られるようになっていました。窓辺にはある日のメニューが飾ってあり、よく見ると私の誕生日と同じ日でした。ヒアナイスが書き残したシーンなどを思い浮かべながら厨房を眺めるのは楽しかったです。
・シュタルンベルク湖
この湖は、ルートヴィヒ2世が最期を迎えた場所として有名です。本を出す前にベルク城とその近くにある王の遺体が発見された場所、その前に立つ礼拝堂を訪ねましたが、今回は斜め方向の対岸にあるバラ島(Roseninsel)に行ってみました。
船着き場からボートに乗って島へ向かいます。観光客は少なく、島も小さいのですぐに回れます。
ルートヴィヒ2世の父、マキシミリアン2世が島を購入し家族と過ごすために立てた邸宅が残っています。この島はまた、紀元前にケルト民族が住んでいた跡があり、そういう意味でも重要な場所になっています。
この島の近くには、ポッセンホーフェンという町があります。ルートヴィヒ2世と親しかったルートヴィヒ2世の伯従母エリーザベトの実家があります。
現在どうなっているのか見に行ってみると、城の一部を利用した高級マンションになっていました。湖がすぐそばにあり、環境の良い素敵なところでした。
・ムルナウ
ここへは時間ができたのと、友達が行ってみたかったというので少し立ち寄ってみました。ルートヴィヒ2世がシャッヘンの城へ行く時はムルナウ側から登っていたようなので、この町にももちろん滞在していたと思い、歩いていると早速ありました。ルートヴィヒ2世が滞在したホテルです。地図を見るとルートヴィヒ2世の記念碑のようなものがあることもわかり、行ってみると立派な胸像が立っていました。
友達のアイディアで、胸像の前に本を置いて記念撮影したのですが、せっかく来たのだからということで、来た道を戻って花屋へ行き、リースを買ってお供えしてきました。先に置いてあった枯れていた花や落ち葉は脇に避けてきれいにしました。
ナイスなアイディアをくれた友達に感謝。今回のルートヴィヒ2世行脚の締めくくりとしてよい思い出になりました。



















































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